1)消防団って何?
「消防団は、民間人により構成されるボランティア的な消防機関である。非常備消防ともいう。」(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)
簡単に言いますと、火災・災害時に常備消防(消防署)のマンパワーでは補えないところを非常備消防である消防団が出場し補う形になります。民間人で構成されているのですが実は消防団員はすべて「非常勤の特別職地方公務員」であるという、ある意味半官半民(定義はまったく違いますが・・・)の消防機関なのです。消防団の元祖は、江戸時代の「町火消」(め組とかで有名な)になります。彼等の「町人は町人の手で自らの町内を守る」という精神を、百年以上経った今でも自分達がまさに彼らと同じ気持ちを受け継いでいるのです。
日本全国のほとんどの自治体にこの消防団が置かれています。

           



2)団員って普段はどういう活動をしているの?
本業をしながら消火訓練のほか消防・防災に関する知識や技術を習得したり、応急手当の普及指導、住宅への防火指導、特別警戒、広報活動などに従事し地域における消防力・防災力の向上の為に活動しています。そしてもちろん火災発生時には消火活動、地震や風水害といった大規模災害発生時における救助・救出活動、警戒巡視、避難誘導、災害防御活動などに従事し、地域住民の生命や財産を守るために活躍しています。(消防庁のHPより一部抜粋)
特にここ美瑛町は十勝岳という活火山を持つ町でもあり、真冬の2月の時期に噴火したことを想定した十勝岳の防災訓練を毎年行っており、全国的にも噴火災害に特化した消防団ではないのかなと個人的には思っています。



 

3)消防「署員」と「団員」はどう違うの?
早い話が、「署員」の方々は24時間365日交代で「消防・救急業務」に就いています。一方「団員」は普段は普通の一般人で過ごしていますが、ひとたび火災・災害が起きると消防業務に就くというところでしょうか。
他には給与(報酬)や礼式の違いなど色々ありますが、同じ目的で活動している両者は普段からクルマの車輪のように共栄共存し密に連携されています。我が美瑛消防も普段から職団員分け隔てなく和気藹々と活動しています。



4)「一般人」と「消防団員」ではどう違うの?
上の1)でも述べましたが、ある意味半官半民である消防団員。しかし一般人には勿論与えられない消防吏員に準ずる色々な権限や制約がありますので一部紹介します。
・消防団員は、消火活動や人命救助の際必要があるときは消防対象物等を使用し、処分すること等ができる。(消防法第29条第1項/緊急措置権
・消防団員は、緊急の必要があるときは火災の現場付近の者を消火や延焼防止、人命救助などの消防作業に従事させることができる。(同上第5項/同上
・消防車が火災の現場に赴くときは、他の車両などは道路を譲らなければならない。(消防法第26条/優先通行権
・消防長又は消防署長は、火災予防のため特に必要があるときは、消防対象物及び期日又は期間を指定して、消防団員に立ち入り及び検査又は質問をさせることができる。(消防法第4条第2項/消防団員の立入検査等
など多数です。
また、非常勤の特別職地方公務員として報酬や費用弁償・公務災害補償を受けられ、叙位や叙勲・褒章・表彰なども与えられることがあります。そして消防団員には階級制度があり団長以下7階級(←クリックすると階級章が見られます)に分けられ、厳正な規律と、整った秩序の維持が最も要求されるところであります。



5)消防団員になるにはどうすればいい?
もし、貴方の周りに団員が居ましたらまずはその団員に話してみてください!まずは実際にどういうことをしているのか、どれだけ危険なことをしているのか等をじっくり聞くのもいい事だと思います。もし、居らっしゃらないのであれば消防署に問い合わせたり、この自分で良ければメールください!自分の実体験を交えながらお話ししたいと思います。もちろん、美瑛以外の方でも相談に乗りますよ(^^)
絶対条件としては、
・満18歳以上であること(必須!)
・その入りたい団の管轄地域に住んでいる、もしくは勤務している事(これは地域によっては違うこともあります)
・身体強健であること(これも曖昧ですね笑)
この3つが大体全国共通でしょうか。



 

[参考文献:新訂がんばれ消防団!(徳田正明編著・近代消防社刊)]

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